素直じゃない

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「……あ、」 ありがとう、と言いたかった。けれども言葉は喉でつっかえて、何もいえなくなってしまう。 緊張のせいか、手のひらに少し汗をかいていた。 「……あ?」 「……あ、飴があるけど……なめる?」 口から出てきたのは、おかしな言葉だった。 でも多分、すずかは分かってくれている。だから、彼女は笑って、「じゃあ、一つもらおうかな」なんて言えるのだ。
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