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「何?何か用事?…」シンの顔を見るなりルナマリアは怒った口調で言う。
「いや…別に…」ルナマリアの顔から視線をそらし、うつむきながら言うと、シンはまたソファーに腰かけた。
ルナマリアに謝れないまま…ただ時間だけが虚しく過ぎてゆく。
ルナマリアは先程からずっとリビングにある食卓の椅子に座り本を読んでいた。
「ルナ!話したい事があるんだ!」沈黙を破るかのようにシンが思い切って口をひらく。
だが、ルナマリアは返事をするわけでもなく本をただ黙々と読み続けている。「聞いてくれなくても良い!でも…あの約束した日に寝坊したのには…ちゃんと理由があって…前の日から俺…俺凄く楽しみで、大好きなルナとデート出来るって思ったら、全然眠れなくて…それで」上手く言えたかは解らないがシンは今、自分自身が思った事をそのまま口にする。
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