サヨナラから始めよう

サヨナラ

待ち合わせ場所に着いたのは約束の時間の１５分前。

まだ友梨は来てないようだ。

(ちょっと早く来すぎたかな……。まぁ、遅れるよりましか)

この数ヶ月間、時間が進むのが異様に長かった気がする。
お互い仕事が忙しくて、休みもズレていたので、会う機会がなかったのだ。

でも、今日は１年記念。
お互い仕事を早く切り上げて、俺の家でゆっくりすごそうと約束していた。

(早く来ないかな……あ、)

いくら人がいようと
すぐに君を見つけれる。

茶髪があふれてる今では珍しい、黒のストレート。周りよりちょっと小さめなその身長、抱きしめたら折れてしまいそうな細いからだ。

君を見つけるといまでも顔が熱をもってしまう。鼓動が早くなる。

愛しすぎて愛しすぎて、苦しいんだ。