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「ぁ・・んん…っ!んぅー…っ!!」
無理矢理唇を貪られる。
突然の行為に訳が分からず、力の入らない腕で相手の胸を押し返すも、直ぐに顔の横に繋ぎとめられてしまった。
指を絡め合わせ、布団に押し付ける。
相手の体温が、熱が、自分の身体へと侵食してくる。
「好きだよ。全蔵…。」
少し浮かせた口元で、熱い吐息混じりに呟けば、こちらの返事なんか聞く心算もないのか、ただただ高熱にうなされ余裕がないのか、再びねじ伏せられる唇。
完全に逃げ遅れた舌は驚くほど熱くあらぶった相手の咥内へと、舌に絡め取られてしまった。
こんなのダメだ…
でもキモチイイ…
相反する想いがぐるぐると駆け巡り、巧みな口付けに、思考回路が麻痺していく。
真っ白になっていく脳内は、振り解くことも忘れ、ただただ目の前の男に思うが儘に貪られていく。
「ん…、んむ……、んぅぅーっ!!!」
ねじ伏せられた唇のせいでうまく息ができない。
流し込まれ、撹拌される唾液が蕩ける程熱い。
人生初めての口付けの夢見心地に翻弄され、全蔵は気付けば銀時の腕に身を任せていた。
とはいえ、余りの苦しさに身もだえ始めた全蔵に、銀時は名残惜しそうに唇を解放してやった。
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