第2巻-トリニティ-

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(カツカツ…) 男は暗い部屋を歩いて止まった。 「レムルよ…。長い間ご苦労だった。例の物は…?」 「はい、ここに…」 レムルは持っていたアタッシュケースを開いた。 「全ては計画通りか…」 「はい…」 「では早速現地へ向かってくれ…。レフリースカルよ…。」 「はい。そんな風に呼ばれてましたな…。」 スザモを倒し、ジェイクが王に即位した日から3日後の出来事だった。 時は流れて一年後…。 神器石のエネルギー砲を受けて壊滅し、廃虚と化した未来都市バンハイムから始まった。 未来都市バンハイムから20キロほど離れた小さな港町、アバにヒートはいた。 (ブロロロロ…) 「ひゃー。やっとここまで来たなー!王都アルキスからバイクで一年かかったなぁ。」 ヒートは一人宿屋を見つけて、一階の酒場で食事をしていた。 「バンハイムの消滅から一年…。今だに辺りは進入禁止だ…。」 「なんでだ?」 「何でも、特殊なエネルギー砲だったらしく、人体にも影響がある放射線のような物が漂ってるらしい。」 「そっかぁ。じゃあここから先は無理か…」 ヒートは酒場の亭主と話していた。
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