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「だから、俺でいいなら、早瀬さんと友達になりたいって言ってんの。」 「え?え?」 「…俺じゃ、駄目か…。」「そんなこと全然…。」 嬉しすぎて、涙がこぼれる。
彼は私のために気を使ってくれた。 「…!!はいっっ!!よろしくお願いします!!」 涙があふれだす。 「フッ、そんなに嬉しいんだ。そんな泣くと俺までないちゃいそうだし。」 「本当に、ありがとうございます。」 「いいって!泣くなよ。」 「はいっ!!」 真唯は嬉し涙を拭き取り、駿に何度もお礼をした。 「もう友達なんだし、そんなこと気にしなくていいのに。あ、俺用事あるから、また明日。」 「あっ、はい。また…。」 彼は後ろ向きで手を振って帰った。 改めて、さっきのことを思い出す。 …。 そうだ!こんな私にも友達ができたんだ!! 嬉しくて自然と笑顔になる。ずっとほしかった友達。それがたった今できたのだ。嬉しくない訳がない!不安はあるが今までの人逹は、私にウソでもこんなことはできなかった。 だから、大丈夫はず。 それにいじめもなくなる。そう思うと嬉しくてたまらなかった。 喜んで帰る真唯。 だが、その姿を見て、クスクスと笑うやつが…。 「馬鹿みたーい。駿君と友達になれたからって調子にのってるー♪」 「ほんと~!これからどうしちゃう?」 影に隠れていた顔がふっと見える。 そこにはさつきグループの姿だった。 「あは!まぁ、今は夢与えさせとけば?いつまでもは無理だけど!」 笑いながらさつきが言う。 アタシの駿を取ろうとするやつは誰だろうと許さないんだから!! 駿に対しての強い思いが悪へと変わっていく。 そんなこととは知らず、家に向かって嬉しそうに帰っている真唯。
この先、誰も予想できない出来事が真唯を襲う!!
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