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「何してるんだ!!!!」
跡を着いてきた先生が包丁を跳ばす。
「何で!!もう私はひとりなの!嬉しい気持ちも伝えられないなんて、生きていても楽しいことない。むしろ……死んだほうがま…」
その瞬間、先生の手が私のほっぺたを叩いた。
「何を言ってるんだよ。死んだら今までの真唯ちゃんの努力は何!?真唯ちゃんのために、僕を含めて何人もの人がこれからの真唯ちゃんを応援してるんだよ。それなのに死にたいなんて、僕は許さない。」
真唯は涙を改めてこぼした。
「せ、せんせい…ごめんなさい。」
「謝らなくていいんだよ。これからもお母さん帰らなくて寂しかもしれない。でも、それを自分にあたってはいけないよ。これから言うことは約束だ。」
「や、くそく?」
「そう。いいかい?辛くなったら、一人で悩まず必ず僕達の所にくるんだよ。」先生は私の手をさわって
「ほら、人間の手って温かいでしょ?これが生きてるってことなんだよ。だから週に一度はこの温かい手を見せにきてよ。」
まるで、自分の娘みたいに扱ってくれる。
だから先生は、お父さんみたいなものだよね。
「分かりました。その代わり、先生のこと、お父さんって読んでもいいですか?って、わっ!」
その言葉と同時に私は抱きしめられていた。
「先生!?」
「あ、ごめん。いいよ。いろいろと辛かったね。でも、もう大丈夫だから。」
「せんせ…お父さん、ありがとう。」
「ううん、いいよ。」
お父さんのおかげで、ものすごく強くなれたよ。だから、この先もお父さんのこと思ってがんばるね。
これで私は高校に行くことが出来た。
皆のおかげです。
ありがとう。
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