~番外編~私が高校生になるまで

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入学式の前日。 お父さんに呼び出され、私は病院にやって来た。 「お父さん~!!」 私は抱きついた。 「あはは!待ってたよ。」 「なぁに?」 「まぁまぁ。やっぱり高校生らしくならないと思って、真唯ちゃんを大変身させたいと思いま~す!!」 助手の女の人が私をいすに座らせる。 「はーい。じっとしててね~」 「えっ、わっわぁ💦」 黒かった髪の毛は、茶色っぽくなり、眉は細くなり、今時の女子高生と言える姿になった。 「ギャー!こんなの私じゃない!!」 鏡を見て唖然とする。 「あははは。とっても似合ってるよ。」 「本当!?」 にっこりと笑い、 「かわいいよ。」 と言われ顔が赤くなる。 「これは恋人が出来そうですね。」 回りの人が騒ぐ。 「高校では必ず真唯ちゃんを理解してくれる人が見つかるはずだ。だからがんばれ!」 「うん!!」 何度か同じ夢を見ていたから、未来に少しだけ期待をしていた。 その夢はきっと好きな人。 私は青空を見て誓った。 自分はもうひとりじゃない。だから、少しづつでも前に進むと言うことを。
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