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朝…目を開ける。 お母さんは、帰って来てないようだ。 少しホッとし、学校に行く準備をする。 この独り暮らしのような生活には慣れてないけど、 昨日は‘友達’ができた。初めての友達。 それも男の子。 話す内容なんて思いつかないけど、こんな私と友達になってくれただけで、それだけでもういいの…。嬉しいから。 …でも…。 本当はまだ不安だ。 大丈夫かな…。
彼のこと信じていいのかな。
学校に着くといきなりさつき達が絡んで来た。
「おはよー🎵今日は駿にちゃんと謝った方がいいよ?じゃないとさすがに痛いめに合うんじゃない?」
なんで?
榊原君は許してくれたのに。
「わっ、私は…その…」
「えーなに?全然聞こえないんですこど!」
ここははっきり言わないと続いてしまう。だからちゃんと言うんだ!
「だから…それは昨日…あ、謝って…」
「声小さすぎ!」
本当は聞こえているくせにわざと言っているように見える。
「だっ、だから…!」
「あーお前ら!俺の友達からかうなよ!」
その声にびっくりして後ろを見る。
そこには榊原君の姿があった。
「えー!!駿何言ってるの!?コイツサイテーなやつなのに!」
さつきが真唯をにらみながら言う。
「もういいんだよ!昨日ちゃんと、謝ってくれたし。だからもう…。俺の友達をいじめるな!」
「榊原君…。」
嬉しい。私のことを本当に友達だと思ってくれてるんだ。
信じて…いいよね。
「早瀬さん!これからもいろいろとよろしくな!」
「はっ、はい!よろしくお願いします!」
彩月たちは駿の言ったことがわかったのか、不機嫌そうに席に戻って行った。
これが友達なんだという実感が今もてた。
よかった。
お父さん(先生)!やっと…やっと!
友達できたよ!
って報告しにいきたいな。
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