7人が本棚に入れています
本棚に追加
でも、榊原君とはそれ以上の関係にはならなかった。
自分から行くという勇気がなかったし、彼も他の人と絡んでいたからだ。
やっぱり……私ってずっとひとりなのかな……。
私に足りないものってなんなの…?
帰りのHRが終わった後、担任の仲乃先生から呼びだされた。
まさか、内山さん(彩月)達が何か言ったのだろうかと思い、不安になった。
「し、失礼します。」
おどおどしながら職員室に入った。
「よぉ。吉田元気にしてるか?」
とにこやかに言った。
「え?お父さ…先生のこと知ってるんですか?」
「ああ。アイツとは親友みたいな関係だから。」
そうか!あの時言ってた人がこの先生だったんだ。
よかったと少し安心する。
「先生は元気です。私は、あの方のおかげで学校に行ってるようなものなんです。」
「そうか、そうか、早瀬のことについては聞いている。もし何かがあったらすぐに俺にいいなさい。」
これがすごく心強かった。「はい!ありがとうございます!一年間よろしくお願いします!」
「おう!じゃ気をつけて帰るんだぞ!」
「はい!失礼しました。」
今日はなんだろう。
良いことがたくさんある。そのうち、友達もたくさんできて楽しく過ごせるのかも!
と、頭の中でこれから先のことを想像する。
それはなにげないこと。
でも、それが私にとっての幸せなんだ。
榊原君とももう少し仲良くなれたらいいな。 と思ったり……。
「あはは!私妄想しすぎだよ」
ひとりでつっこむ。
でも恋愛をしてみたいという思いもあった。
少しはプラス思考でいかにゃきゃと自分自身をはげました。
大丈夫。きっと…。
最初のコメントを投稿しよう!