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そこには、背が高く、髪が長めの男の人がいた。
それに同じ学校の制服だ。
「す、すんません。」
と相手が謝ってきたのだが私はどうしたらいいのか分からずパニック状態になった。
「あ、あの……」
彼は私の反のうを見ている。
私は怖くてその場を逃げ出した。
その男子は普通は謝るものだと思い、イラついた。
それに倒れた勢いで泥水に手を着いてしまって、制服が汚れてしまった。
「…くそ!あのヤロウ…。覚えてろよ💢!!」
この時の事が私の運命を大きく変えるなんて、思いもよらなかった。
「ハァハァ。」
と息を切らして学校に着く。
やはりさっき、ごめんなさいぐらいは言っておくべきだったな……。
少し後悔した。
式場に着くと、たくさんの親子ずれのなか楽しく笑っていた。
いいなぁ。
早く私もあんなふうになりたい…。
式にはお母さんの父母が遠い所からわざわざ来てくれた。
だけど私達に会話はない。
私が、あの人の娘だから。
式が終わり、HRの時間が近付き、椅子に座る。
周りははしゃいでて少しうるさい。
すごいな。
普通の人はすぐに友達つくれるんだ。
私も早く、みんなみたいに……。
その時、男子の会話がふと耳に入った。
「おいおーい!榊原〰!なに入学そうそう制服汚してんのぉ?マジうけるー!」
「うるせぇ!女とぶつかってきたんだよ!!💢あーまじ謝罪の一言ぐらい言えっての!!ムカつく!!!!」
まさかと思い声のする方に目をやると…!!
やはりさきほどぶつかった男子だった。
どうしよう………。
彼を怒らせていることに今気付いてしまった。
謝らないと…!
とは思ったが、やはり話すことは慣れてないし、それも男性となるとなおさらだ。
でも………このままでは……
「ねぇ、アンタどこ中?」
いきなりの声に驚いた。
「え…?」
私に聞いてるのか確認するため聞き返した。
「そうだよ。アンタ、見ない顔だから気になってさ♪」
「えっと……、わたしは。」
嬉しいはずなのに、異常に緊張してしまい、うまく言葉がでない。
それでも、ゆっくりと答えるつもりだったのだが……
暗い反応だったからか、女の子はどこかに行ってしまった。
あぁっっ!!バカだ私!!!!
せっかく声をかけてくれたのに………。
やっぱり自分に友達をつくるなんて無謀なことなんだろうか…。
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