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「言っとくけどね、アンタのせいで私の人生めちゃくちゃなのよ!!アンタなんて…いや、こんな不良品、産むんじゃなかった!!!!」 母親はそれを言い、また外に出ていった。 真唯は畳に座り込み、ほおをつたって熱いものがこぼれるのを必死でぬぐった。 分かってるよ。あの人がああいう人間だってことぐらい。何回も打たれて、奴隷扱いされてて……。 でも、 …でもね、 「不良品かぁ…。お母さんにとって、やっぱりそんなんでしかなかったんだ。でもわたしッッ!!ちゃ、ちゃんと言うこといつも聞いてたじゃん!それなのにどうして?………どうしてよぉ!!!!」 頭の中がぐるぐるして怒りや悲しみなどの感情が一気におしよせてきた。 嫌だ!嫌だ!いやだ! 自分のポケットからカッターを取り出す。 そして、すそをめくりあげる。 すると今までたくさん切ってきた傷あとが生々しく残っている。 真唯はその傷の上からまた傷を増やした。 この傷は、心の痛みの傷だから………。 次は棚から薬袋を取り出す。それを一気にに飲んだ。 ふう…、落ち着いた。薬がなければ自分をおさえられない時がある。
でも苦しい。せっかくこの頃切っていなかったのに……。 先生との約束、また守れなかつた。……ごめんなさい。ごめんなさい。 目を覚ますと、昨日切った部分が血で固まっていた。
包帯で見えないようにきつく巻く。
制服を着て、回りにあまり見られたくないため、眼鏡をつけて登校する。
不安でたまらない。
けと、がんばるしかないんだ。
私の思いが現実になるには!!
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