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教室はにぎやかだった。もちろんひとりなのは私だけだ。 「おーい席つけぇ。今日はテストだからな。まぁ受験生だったし、いい点取れるよな?」 プレッシャーをかける先生に、強がって 「余裕だし!」と答える人もいる。 私は自分なりに一生懸命勉強してきた。その成果あって、けっこうスラスラ解けた。 でも、休み時間はひとりでさみしい。 と、その時 「ねぇ、早瀬さん。」 と声が聞こえた。見上げると背が高めの女子達が私の周りを囲んだ。 「アンタさぁ、駿に謝った?」 「…え?…」 「とぼけないでよね!駿の服汚したくせに!」 さつきがいった。 「早く謝んないとどうなるかわからないの!」
強く言われ怖くて涙がでる。 「まぁいいや。アンタには興味ないし! …でもね、これだけは教えてあげる。」 さつきは見下した態度をとった。
「誰もアンタなんか相手にしないから。必ずひとりなの!可愛そうにね!」 そう言い捨てるとさつきは真唯の髪をつかんだ。 「ばっかじゃない!髪染めたって中身が暗いならキモいんだよ!この根暗が!!」
まただ…私だけいつもイジメられる。 誰も助けてくれない、暗い生活の始まり…。 「じゃ、覚えとけよ!」 そういって自分の席に帰って行った。
いやだ、いやだ!!ひとりになりたくない!もうなりたくないよ…。
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