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後ろ髪を引かれる思いで外に出ると合鍵でドアを締め近所迷惑を考えてバイクを通りまで押していく
振り返り窓を見上げると毛布を纏ったマリが小さく手を振っていた
引き返してマリを抱き締めたい気持ちを抑えて走り出した。
マリの所から帰ってからと言うもの急に忙しくなり毎日残業に追われて寮に帰るのも午前0時近く事が多くなった
そうなるとおのずとマリの元に帰る事がままならなくなってしまい翌週にクリスマスが控えていた。
仕事が終わり寮に帰るなり電話をかけた
『オキャクサマノ…』
何度掛けても無機質な留守電の声
夜勤…
夜勤は昨日だったハズ…
そう思い返しながらメールを入れた
《お疲れさま。具合でも悪い⁉それとも夜勤かな?
電話したけど繋がらないから…
また帰れなくてゴメンm(_ _;)m
クリスマスは絶対帰るから!楽しみにしてて!
大好きだよ!》
結局その日は電話もメールの返信もなかった。
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