想いは…

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想いは…

モヤモヤは多少残ったクリスマスもマリのアノ喜びに満ちた笑顔で打ち消され、正月休みに入るまでの数日も以前と同じように毎日電話とメールがあった。 そして待ちに待った正月 大晦日と元旦の夕方まで実家で過ごし、凖夜のマリの帰りを見計らってアパートへ向かった 部屋を見上げるとマリはすでに帰宅しているらしく電気が点いていた 何気なく合鍵でドアを開けて入ると話し声が聞こえ、どうやら携帯で誰かと話しているようだった ダイニングのドアの前まで来ると話し声は鮮明になった 『あの時は酔ってたから…』 “あの時は酔ってたから”? ドアを開けられずにいた 『お願いだからもう掛けないで!』 半分怒鳴り声にも近いマリの声 意を決してドアを開けた 『ただいま…』 携帯を投げ出し、コタツに突っ伏していたマリは驚いて固まった 『お帰り…』 顔を向けずティッシュで涙を拭っている 『今の電話誰?』 『……お父さん』 『…ケンカしたのか?』 『そんなトコ…』 『そか…』 怖くてそれ以上何も聞けなかった。
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