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ふと目が覚めると隣に寝ているはずのマリの姿が無い
トイレに向かうとダイニングの灯りが点いていた
『何やってんだ?』
マリはキッチンの前に座り込み携帯を握っていた
『またお父さん…』
『こんな夜中に…。寝よ!寝ないと遊べないぞ』
そう言って立ち上がらせベッドに引っ張って行った
『コウちゃん…』
『何も聞かない。とにかくあと1時間だから寝よ』
『…うん』
ウトウトしたのも束の間
目覚ましの音に冴えない頭を振る
『マリ行くよ!』
『……もう少しだけ…』
『ダメだよ!ディズニーランドだぞ!置いてくぞ』
マリ慌てながらも緩慢な動きで着替え始めた
俺はジーンズと襟にボアの付いた皮ジャンとエンジニアブーツ
マリはフードにファーの付いたダウンとジーンズにスニーカー
『化粧は?』
『向こうに着いたら車の中でするからいい…』
『そか』
まだ真っ暗な中、マリの車に乗り込んだ
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