マリ

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目が覚めると隣にマリの姿は無く、代わりにコーヒーの香りが漂ってきた。 ジャージを着てダイニングキッチンに行くとマリがコーヒーを煎れながら卵を焼いている 『おはよう』 『おはよう、出来たら起こそうと思ってたのに…』 口を尖らせる 『いい匂いがしたからさ…』 コタツに入るとお揃いのマグカップにコーヒーを注いでくれた 『ねぇ、何時までいられる?』 背中に向かって問いかけてきた 月曜の始業を逆算して言った 『ん…、3時かな』 『そうだよね…、疲れちゃうから早く帰らないとね…』 『勘違いすんな!夜中の3時!』 振り返って言った 『え⁉大丈夫なの⁉』  『少しでも一緒にいたいからな』 『やった~~~!』 包丁とトマトを両手にはしゃぎ回る 『どこか行くか?』 『んん、いい!どこにも行かないでここでコウちゃんと居たい!』 『変なヤツだな(笑)』 マリは鼻歌混じりに朝食を作ると狭いコタツの隣に無理矢理入り肩を並べて食べた
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