プロローグ

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夜闇のような黒い髪、紅玉のような色の双眸、血の気を感じさせない白い肌。 その顔はあからさまな怒りを浮かべていた。 眉間のしわは深く、煙草をくわえた唇は、それを押しつぶそうとでも言うように、ギッと真一文字に引き結ばれていた。 黒と白を基調としたコートに身を包み、黒い髪を風に躍らせていた。
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