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光が放たれるとともに…
中野が吹き飛んだ!
大量の血が真田にかかる…
「うぅ…ごめんな…中野」
その場に残ったのは
中野の右腕と大剣だけだった…
右腕はぴくぴくと動き…
まだ大剣にある目は真田を睨み続けている…
するといきなり大剣が真田に
襲い掛かってきた!
とっさに真田は弾いた!
「まさか…!?」
大剣にぶら下がるようにあるはずの右腕に小さい肉片たちが集まっている!!!
そしてそれは凄まじい速さで
人の形になるが…
それはもう中野ではなかった…
肌は赤黒く…顔はゆがみ…
もう誰かなどわからない…
「……グガアア…!」
「お前…言葉が…」
呼びかけても反応がない…
そして
ただ振り回すように大剣を振ってきた!
どうやら…
殺意だけが残ったようだ…
人としての意思が感じられない
真田は受け止めたが…
何度も何度も中野は大剣を振り続ける!
「ガアアア!!!」
真田は中野の隙をついて大剣を突き刺した!
「もうやめろよ…」
真田は泣いていた…
中野は叫びのような声を上げ…
狂うように暴れている…
(右腕が原因か…?次で終わらせないと…)
真田は刺している中野を投げ、 そして
目を閉じ 大剣を上にあげ…
大剣に力を集中させると
中野の右腕に向かって振り下ろした!!
中野は苦しんで抵抗ができないらしく動かない…
紅い光は吸い込まれてしまっている!
「まだまだぁ!ハァァ!」
真田が気合いを入れると
紅い光が増していく!
しかし変化はなく光を吸い込んでいる!…と思われたのだが…
右腕にひびが入り始めた!
そして右腕は全体にひびが入って…粉々に砕けた!
「グアアア!…」
中野は苦しむが
逃げるように後ろに下がったかと思うとまた大剣を構え、
真田に飛び掛かってきた!
「今度こそさよならだ
…中野…眠れ」
真田は飛び掛かってきた中野の横に移動するとともに
大剣を思い切り振った…!
中野は真っ二つになり
その場にむなしく落ちた…
「さ…なだ…ありがとう」
「中野!」
真田が中野の方を向くと…
もう動いていない中野がいた…
しかし真田には聞こえたのだ…
ありがとう…と…
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