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中はごく普通の教室だった。
彼は窓際の席に座り外を眺めていた。
彼女は勇気を振り絞って、彼に話し掛けることにした。
「あ、あの…」
「よくこの教室を見つけられたな」
「え?」
「別に隠してたわけじゃないが、暗いし誰も気づかなかったから」
そうですか、と冷静さを装いながら相槌を打つ彼女。
「でも、逆に気づいたけど怖くて入れなかったって子もいるんじゃないですか?」
「あはは。そーかも」
この教室と他の教室の違いは、明かりだった。
この教室は日当たりが悪く、太陽の光があまり差し込んでこない。
それにも関わらず、何故か教室には電球が一個天井からぶら下がっているだけだった。
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