8/10
前へ
/10ページ
次へ
「君、サボりだろ」 教室中を見渡している彼女に彼は言った。 一瞬答えるべきか迷ったが嘘をつく必要はないと考え、彼女は静かに頷いた。 それを見た彼はこう言った。 「学校は通えるうちに楽しんでいたほうがいい。だからあまりサボるのはよくない。後で後悔するから」 後悔… それは卒業後の事を意味するのだろうか。 未来は大切。 しかし彼女は素直に返事ができなかった。 その代わり自身の長い髪の毛をくるくると指に絡ませて、困った表情をする。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加