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…俺、何してんだろう。
「そっちから泊まってけなんて珍しいねーっ」
本当、明日霰が降るんじゃないかな。
兎パンツを履いた幼なじみが居候の男のパジャマをえらびながら口笛を吹く。
曲は、いずれ家に来る歌手のデビュー曲。
てかお前、ズボン履け。
「お風呂あがりましたー!」
「はーい!」
お前が返事すんな!
一応、今日から意味不明なまま居候させてるこの男、一般常識はあるらしい。
おしるこを食っていたあいつに対して、段ボールの中ごしに今日の新聞の内容を話していたとかしていないとか。
一般常識あるなら普通段ボールのなか入んねぇだろ。
「俺だって好き好んで入ったわけじゃないよ。入れって言うから」
どうやら、贈り主が荷物=段ボールって思考回路をお持ちのようで。
あの歌手、兎パンツのこいつ並に馬鹿じゃないか?
「俺明日仕事で会えないから先に忠告しておくねー。あいつがゲームしてる時に横から邪魔すると、キレるからねー」
「ゲーム?ゲーム好きなんだ?」
「極めちゃってるから」
極めてたらゲームやんねーだろ。
てか何吹き込んでんだよ。
「今日からお世話になりますね!」
風呂まで使っといて今更かよ。
…この同居人と俺上手くやっていけるんだろうか…。
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