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ぐでっと潰れる兎パンツ野郎(服を着ろ)が俺の頭をクリーンヒットして目が覚めた。
二日酔いで頭痛が始まった頭を必死で起こし、のろのろと歩くと、腹を出した撫で肩くんが小さくなって寝ていた。
店長が寝る場所を占領したために、縮こまるしかなかったのだろう。
店長を跨いで、撫で肩くんに毛布をかけて、キッチンに向かう。
水を出して顔を洗うと、嗚呼なんという清々しさ。
横にさっきまで腹を出して寝ていたやつがいるなんて気づかなかった位、顔をばしゃばしゃと洗っていた。
ぽん、と叩かれた肩に俺は水を滴らせながら顔を上げた。
「おはよう…ちょ、水拭いてよー」
苦笑しながらタオルを渡される。コンタクトをつけていないのでタオルの位置が正確に分からず、一度眼鏡をかけてタオルを貰うと、驚いた顔の彼と目が合った。
「眼鏡…視力悪いの?」
まぁ…ちょっとは。
「………ゲームするからだよー」
なんだ今の間。
そうこうしてると続々と二日酔いに悩まされる皆が起きてきた為、俺は居候の彼と朝食を作る羽目になった。
………居候の彼が料理が出来ないと知ったのは、朝食作りでベーコンをこんがりどころの騒ぎではないくらい真っ黒に焦がしてしまった時だ。
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