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この人達もユーリの仲間ならば、予め決まっていたことなのだろうから言うことが同じなのは当たり前だ。
だが、この出来事も嘘だとはあまり思えない。先ほどのユーリの顔は芝居で出来る顔ではない。
そんな疑問を篠岡が頭の中で巡らせていた時、後ろから、陽気な声が響いてきた。
「あっれー?坊っちゃんも来てたんですニャ?」
瞬時に後ろを振り返る。そこには、さっきの少年が立っていた。
若い男が無感情に返事をする。
「ああ。お前だけだと不安でな」
「ニャッ!?そんニャ!僕だって役に立ちますニャ!」
ニャーニャーとうるさい少年は、ショックを受けていた。見た目通り、内面もまだ子供のようだ。
そんなやりとりをただ見ていると、前にいる男が、篠岡達に話を振ってきた。
「…さて、今日は貴方たちに話があって参上しました。まぁ、何の話かは分かっているだろうけどな。ドッペルゲンガー」
男は、無感情な目を篠岡とユーリに順番に向けた。
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