4  非日常

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「大丈夫ですニャ!!これでもう‘袋の鼠’ですニャ!!捕まえるのも時間の問題ですニャ!」 一条はそのビルの裏口を一瞥し、少しの間の後。 「……そうだな」 そう言った。 「それじゃ、ここはお前に任せる。両方か、場合によっては‘片方でいい’。必ず始末しろ」 「らニャー!!」 猫のような鬼の少年は、何かとても楽しそうにビルの裏口に入っていった。 「気を付けろよー。窮鼠は猫を噛むからなー…」 恐らく聞こえていないから返事は期待していない。とにかくこちらは‘わざわざビルの中なんかに逃げた理由’を調べないといけない。 わざわざ逃げる範囲を限定しても、ドッペルゲンガーからのメリットは無いのだ。さっきの間は、その違和感に気が付いたためだ。 「……行くぞ。護鬼」 「ハイ」 一条と細目の男は、街の中心とは反対方向、篠岡達が走ってきた方へ歩き出した。               ‐
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