4  非日常

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ユーリは迷う事無く廊下を歩き出す。篠岡はついていきながら訊ねた。 「ねぇ…どこに行くの…?」 ユーリは一言で答えてくれた。 「予想外のところ」 「…ねぇ…分かんないんだけど…」 ユーリはすたすたと廊下を進んでいく。 と、廊下の突き当たりにある一つのドアの前で立ち止まった。ドアノブには固そうな鎖がしてあり、人の手では開けられそうに無かった。 そのドアの前で、ユーリは篠岡と目を合わせた。 「…耳、塞いでて」 そう言うと、ユーリは左手で握っている‘それ’を、ドアノブに向けて構える。 事態に気が付いた篠岡は、瞬時に耳を塞いだ。 瞬間、ダン!ダン!という音が、塞いでいる耳に響く。キン、キンと何か金属が落ちるような音も聞こえたし、硝煙の臭いが鼻に付いてきた。 ユーリは鎖を無造作に取り払うと、ドアを開ける。 ────そこは、地上とは縁遠い空の世界だった。               ‐
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