4  非日常

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ユーリは申し訳なさそうな様子なまま、相談を続ける。 「…でも、逃れるためには優理にやってもらわないといけない事が…」 モゴモゴとしていて語尾がよく聞こえない。それだけ今からさせる事に負い目があるのだろう。もしかしたら、囮になって時間を稼げ、なんて無茶を言われてしまうかも知れないとも思ったが、ここで躊躇っていても何も変わらない。結末は変わらず‘死’である。 「…いいよ」 ユーリがバネ仕掛けの玩具のように顔を上げる。 篠岡は続けて言った。 「私にできることなら…だいたいするよ。そうじゃなきゃ私が死んじゃうしね」 ユーリのように、とまではいかないが、笑顔でそう言う篠岡を見て、ユーリの顔も笑顔になった。 「……うん…ありがとう」 その顔は、ユーリの心からの笑顔だった。 覚悟を決めたため息を吐き出してから、篠岡はその場で立ち上がる。ユーリもついで立ち上がった。 「それで?何をすればいいの?」               ‐
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