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ドアを開けようと、後ろを向いた時、悪魔という声が聞こえて振り返る。
悪魔と言ったのは、じじ様の近くに立つ桃色の髪の人らしい。
その人は、ボクの事を氷の様な目で見ていた。
しばらく見詰め合っていたが、その眼差しに耐えられなくなり、目を逸らして部屋を出た。
外には不安そうにしている人たちがいて、ボクは笑ってその場を去った。
家を出て、走って泉の場所まで行く。
泉に着くと、ピティがヒマそうに待っていた。
―遅いっ!何してたのよ!―
「ゴメン、じじ様に外でていいか聞いてきたんだよ」
―まったく…帰ろうかと思った。…でも、他国の奴ら、ガイルのこと悪魔だなんて…許せない―
ピティはそう言って頬を膨らませた。
「な、何で知ってるの?」
驚いてピティに聞くと、ボクの部屋にある水鏡と同じものがじじ様の部屋にもあるらしい。そこから話を聞きだしたそうだ。
―アンタを悪魔だって言った奴ボコボコにしてやりたいくらいよ。…まぁそんなことしちゃいけないんだけど。…ねえ?―
「ん?」
―大人になったら、1人に必ず守護精霊がつくんでしょ?―
「守護精霊?」
ボクが首をかしげると、ピティははぁ…とため息をついて説明してくれた。
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