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小さく笑ってピティを見ると、ピティもにっこりと笑った。その笑顔はとても可愛いと思う。
外の人間が悪魔だと言っても、ボクにはピティが悪魔という悪いものには見えなかった。
―…さて、またじじ様が迎えに来る前に帰りな。今日はアンタの15回目の誕生日でしょ?―
「覚えてたんだ。へへ、嬉しいな」
―14回目の時に忘れておお泣きされたの覚えてるからね。アンタも男ならそれくらいで泣くなって感じだけど―
「泣かないよ!だって、今日から大人の仲間入りだし。もう子供じゃないんだからね!」
―さぁて、どうだか?まだまだ中身はオコチャマでしょ?―
「ピティ!」
―あははっ、じゃあ、また明日ね、ガイル―
ヒラヒラと手をふって、ピティは森へと消えていった。
ボクもそろそろ帰ろうと、きた道の方を向く。
「あ、じじ様!」
振り返り、道を見ると黒い衣装を着た老人が優しく笑ってボクを見ていた。
「今日もピティと遊んでおったのかい?ガイルや」
「はい。この頃は悪魔狩りとか言うモノがあって、中々外に出られないからって一緒に話してます」
「ふぉふぉっ、そうかそうか」
じじ様に駆け寄り、隣に並んできた道を帰る。
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