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――――ッバシ!!
大きな平手打ちの音が鳴り響く。隊長が一人の部下を殴り飛ばしたのだ。
「申し訳ございません!!」
「謝って済むものか!!」
部下は、必死に頭を下げて謝っている。隊長の顔は鬼の様な恐ろしい表情をしている。
「それで!?この子たちは?」
隊長は声を張り上げながら、二人の少女に顔を移して、脅えている残りの部下に聞く。
「村の中に入ると、魔物は一匹残らずそこには居なく、その水色の髪の少女が純金の髪の少女を庇うようにして、魔力のバリアを張っていたところを、我々が見つけてこちらに連れてきました」
部下の話を背中で聞くと、隊長は少女たちの処へ近づいて行く。
泣いているのは、純金の髪の色をしている少女だけだった。
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