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「明日から学園に通うことになるけど、あまりハメを外さないように!」
「「「はーい!」」」
小学校のまるで夏休みを控えた終業式で長話をしている校長先生の様に総司令がそう言うと、小さい子のように返事をする三人。
それを確認するとうんうんと、首を縦に振りニッコリ笑顔で満足した様子の総司令。
「それじゃぁ、楽しんで行ってらっしゃい!」
「「「行ってきまーす!」」」
再び声を揃えて三人は言うと、司令室から出て行った。
総司令は、三人が出たのを確認すると直ぐに笑顔を崩す。そして、椅子から立ち上がり窓からもう暗くなった空を見上げる。
彼の顔は哀しみを秘めている。
「果たしてユアは、魔女を守りきれるのか……」
その言葉は、誰にも届くことは無く、自分ただ一人のいるこの司令室に静かに響いていたのだった。
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