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「何事だ?」
白いローブを着こんだ男が大きな建物から出て来た。
その高そうなローブを着込んでいる処を見ると、彼は特別な存在なのだろうと察しが付く。
「総司令官!実は……」
隊長は、大きな建物から出て来た男を見ると、直ぐに少女たちから一旦離れ、その総司令官と呼ばれる男に近付く。どうやら説明をしているようだ。
「うわあぁぁぁぁぁん」
「コト……泣かないでよ」
水色の髪の少女は、なかなか泣き止まないもう一人の少女をオロオロとしながら宥めている。しかし、純金の髪をした少女は一向に泣き止む要素を見せない。
「ユアが泣かないから、私がユアの分まで泣いてるのー!」
コトと言う少女は、そう言ってまた泣き出してしまった。
「なぜ、君は泣けないんだ?」
いつの間にか目の前にいた、白いローブを着た男がユアとコトと呼ばれる少女たちに尋ねる。
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