はじまり

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 駅員は、呆れた顔のまま呟いた。 「この子も同じか、なんも知らんらしいの。」  パグの老犬が急かせる口調で駅員をたしなめた。 「ぐずぐずしとったら、この男の子も連れて行かれるぞ」  駅員は、さらに困った顔をして回りにいる皆の顔を見回した。そして、ため息をつくと… 「わかったよ!わかった!全く…小僧!ついてこい!!」  駅員は、背中を向けると、スタスタと歩き出した。
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