桜にしか見えねぇよ

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おっと、もうこんな時間。 伝子「ほら、アンタ達!!そろそろ学校に行く時間でしょ?早くしなさい!!」 二人を玄関まで送り出す。 ISAO&忠一「いってきます!!」 二人は仲良さげに家を出ていった。 さっきまで泣いていたのがウソのようだ。 父兄が行くのは、まだしばらく先だ。 私は娘の葉月と、もうすぐ帰ってくる夫のフェルナンド・ファブレガス・吉田、この三人で中学校へ向かう予定だ。 葉月「ついに……、ついに闇がこの私にひれ伏した!!!!!! 感じる……、感じるぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!! すがすがしい気分だ!!!!!!」 娘も兄達の活躍を楽しみにしているようだ。 無論、私だってかなり楽しみだ。 なんてったって、子供達の学校行事を見に行くこと自体久しぶりだ。 そのせいか、普段あまりしないおめかしにも気合いが入ってしまい、白髪染めまで買ってしまった。 さすがに、アフロと見分けがつかないほどのオバサンパーマで、その上白髪だらけとくれば、息子達に恥を かかせてしまう。 さて、夫もそろそろ帰ってくるだろうし、さっそく試してみようかな。 葉月「!!? この気配……!!!!!!! まさか、もうダークシーカーの追っ手が来たというのか!? くっ……。仕方ない……。 この技だけは使いたくなかったのだが…、背に腹は変えられん!!!!!! いくぞ!!!!!! 吹き荒れろ終焉の風!!!!!!!奥義:エンド・オブ・ストリーム!!!!!!」 娘も父親の帰りを待ちわびているようだ。 夫が単身赴任してから3年が経つ。はじめの頃はちょくちょく帰って来たが、最近はもう、しばらく会っていない。 娘が会いたがるのも当然と言えよう。
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