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そんなワケで、周囲の猛反対を押し切って、板前修行に励んだ。
仙台で。
いやいや、待ってくれ。
実家が福島のくせに東京の大学にいって、挙げ句の果てには仙台で仕事についたことには、太平洋より深いワケがあるんだ。
……が、それについて語ると、この小説が二冊目に突入してしまうから、今回は省かせていただく。
そうして、板前修行も2年を過ぎて、現在に至るワケだ。
さて、今日は待ちに待った第2月曜日。
3月も既に半ばというわけだ。
そして、
毎月第二月曜日には実家からの仕送りがある。
さらに月曜日は休みだ。
早速、送られてきたダンボールを開けてみよう。
入っていたもの↓
・手紙
・現金
・米
・漬け物
・熊の缶詰め
…こんなとこか。
まあ、いつも通りというところだ
……ん?
まだ何か入っている。
手紙によると、
『SHOUYA、元気でやってますか?
板前修行頑張ってください。
PS:コーラ入れといたから飲んでね』
手にとって見ると、なるほど、確かにコーラだ。
黒い液体に、見慣れたパッケージ。
どれ、久しぶりにちょっと飲んで見るか。
しかし、キャップをひねった俺は違和感を感じた。
プシュッってならない……。
臭いを嗅いで更に違和感は強くなった。
ヘンな臭いがする……。
慌てて母さんに電話した。
SHOUYA「もしもし、母さん?送ってくれたコーラだけど……」
母『ああ、あれイカ墨だよ。』
SHOUYA「(絶句)」
母『いや、軽いジョークだよ。うん。』
SHOUYA「デンジャラスマイマザー」
……危うく飲むところだった。
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