第一話 ~面接~

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「そちらへお掛けください」 「はい。失礼いたします」 智美は椅子を引き、腰をおろした。 「では、履歴書をお預かりしても宜しいですかな?」 智美は持参した履歴書の入った封筒をバッグから取り出すと、向かいに座る男性に差し出した。 「ご挨拶が遅れました。 私、この会社の代表を務めさせていただいております『堺 清次郎』と申します。 と言っても個人会社なんですがね」 そう言って堺は頬を指でポリポリと掻いてみせた。 「当社の業務内容は、世界各国から個人輸入してきた民芸品や骨董品を、インターネットのオークションで販売する内容になります」 これから、マンションを改造した、このオフィスで事務のパートの面接が行われるのだ。    
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