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「なんでしょう、父上」
あくまで冷静に。
「家の汚点は排除しなければならない、わかるな?」
この時、自分がどうなるのか完璧に理解してしまった。
──捨てられる。
しかしどこか嬉しかった。
──この生活から抜けられる。
「お前を<死の森>に転移させる、生きるも死ぬも、お前しだいだ」
死の森。危険度SSSランク級の、進入禁止区域である。
「……」
しかしクロアは全く動じなかった。
早く魔法を実戦で使いたかったからだ。
危険度なんて関係ない、
禁忌まで覚えたんだ
簡単に死んでたまるか
「まぁ…生きられんか《強制転移》」
クロアの周りを光が囲んだ。
「……自由だ…ははは自由だ! 感謝するぞ親父ぃぃ! 置き土産だ…《ダークボム》ッ!」
闇の初級魔法、しかし魔力は上級並に込めた。
──ドガアァァァァン!
その爆発と、クロアが光に包まれ目の前が真っ白になったのは、同時だった…。
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