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某日 某所
紅葉の季節も終わりを迎え、落ち葉が寒風に晒され空を舞う。
そして一票も入らなかったという寒風は、この男達の心を吹き抜けた。
――今回で第2回目となる人気投票結果発表ですが、司会に選ばれた心境は?
マルス「……え? うん……うん? 人気投票? そんな事してたのかい?」
――おや? 司会に選ばれた貴方達にはその旨の手紙が届いた筈ですが。
ヴェル「──我が0票だと? 笑わせてくれる。そんな筈がないだろう、早くちゃんと人気投票を行え」
――なるほど、現実逃避ですか。
マルス「うるさいよ…っ!」
ヴェル「我を愚弄するのかッ!!」
――司会にも選ばれませんでしたが、どんな気持ちですか0票。
カイト「0票って呼ぶなっ! ……おでんでも食べて冷えた心を温めるよ……」
――独りでですか。孤独にですか。
カイト「うるせっ! 質問に悪意感じるわッ! 何、嫌いなの? 俺のこと嫌いなんですかッ!?」
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