プロローグ

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そんなこんなで月日は経ち、私は高校生になった。 悠太も同じ高校に通っている。 あんなに小さかった莉子も、今では小学五年生。 昔と違って種類が増えたランドセル。 小学校に上がるとき、数あるカラーの中から何故か水色をチョイスした莉子は、今になって後悔していた。 泣き虫だった渉は、いつからか顔が整いだし、異性からモテるようになった。 中学に入ったくらいから、少しずつ関わらなくなっていった私と悠太。 思春期。 自分たちがというよりも、周りが意識し始めたことにより、一緒にいられなくなってしまった。 少しでも一緒にいれば、付き合ってるのかとからかわれた。 高校に上がったら、さすがにそんなことは言われなくなったけど、今更昔みたいに戻るなんて、無理だった。
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