学 校 裏 サ イ ト

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  「…うっわ。何ですか、その顔」 君こそ女性に対してなんて言い草をするんだ。 二度と君の会社で小説なんて書いてあげないわよ。 ……なんて、言ってやりたい。 「寝てないんですか?目の下にクマ、出来てますよ。無理し過ぎですって、先生は」 化粧のことじゃあなかったのか。 まぁ、化粧のことだったら原稿の〆切を破ってやる所だったけど。 「…そのお蔭で君の会社、そこそこ有名になったんじゃない」 「いや、そうですけど。でも、体を壊したら、元も子も無いですからね」 「はいはい」 「絶対、真剣に聞いてないですよね。僕の話」 「聞いてる聞いてるー」 「………ったく…お台所、お借りします」 「はいよ」 本村くんは私の家に来て、必ず自分のためにコーヒーを淹れる。 勿論、私が淹れないからってのもあるんだけど、マイカップを持参してる所辺りから恐らく彼は潔癖症なのだと私は踏んだ。 いつも、白い手袋着けてるしね。 だから、女の子と付き合っても長続きしないんじゃないか? 冴えない女の勘を働かせて出た、本村くんの恋愛における失敗点の私なりの結論がそれだ。 「先生もコーヒー、お飲みになられます?」 「あー………うん」 でも、基本優しいから…恐らく彼はモテる。 それは間違いない筈だ。
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