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本村くんがパソコンの前に座って小説を読んでる間に私は携帯に送られてきたメールを読んでいた。
全部ニュースのメルマガだから…アレだけど。
時間潰しくらいにはなる。
「…先生」
「ん?」
「読み終わりました」
「…あー、そう。で?」
「で、も何も…」
本村くんは指の関節をポキポキ鳴らしながら、困った顔。
指、太くなるわよ。
「怖いです」
「そりゃあ、ホラーだからね」
「これが面白いっていう人の感覚が分かりません」
「本当に本村くんってなんでホラー作家の担当なのか分からないよね」
「僕もそう思います」
本村くんはコーヒーを啜ると、私の携帯の方に目を移した。
「何、本村くん」
「先生にmixiの話しましたっけ」
「ああ。コミュが作られたって話でしょ?私の」
「そうです。見ました?」
「パソコンの方からね」
「じゃ、モバゲーは?」
「………は?」
mixiの次はモバゲー?
全く次から次へと。
私の小説のコミュニティなんて作ってどうすんの。
「確か登録してましたよね?」
「………うん」
「じゃ、良かったら見てみて下さい」
「りょーかい」
私はお気に入りからモバゲーというタイトルを探し出し、エンターボタンを押した。
「見れるの。
文章とか」
「コミュニティに入らないと読めません」
「めんどぉ」
「まぁま、自分がどれだけ人気があるか分かるんですから」
それもそうだ。
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