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前担当にゴールドが欲しいので先生も招待されてやって下さいと言われたがために入ったモバゲーだけど、私は基本的にパソコンと向き合って小説をずっと執筆しているから、滅多に携帯をいじることがない。
だから、アバターは未だに初期設定のままだし、名前も本名をカタカナ表記にしただけの簡単なモノだ。
ミニメールとやらも溜まりに溜まってるし、掲示板にも沢山の書き込みが。
書き込みは男ばかりで、絡もう…とか…絵文字の足跡マークやハートマークが山程並んでいる。
馬鹿らしい。
しかし、これに前担当はハマっていたわけだし、本村くんも間違いなくやっているのだろう。
「本村くん」
「はい」
「コミュニティの所で検索すればいいわけ」
「あ、そうです」
「分かった」
一応、私も二十代半ばで若者なはずなんだけど…どうも携帯のボタンを速く打つことが出来ない。
パソコンならブラインドタッチも余裕だけどね。
流石に使い慣れてないからな。
「…あった」
「見つかりましたか」
「うん。
早速入ってみるわ」
「ええ。
そうして下さい」
私はコミュニティに入る簡単な手続きをした。
その時、ふと気付いた。
本村くんは何故、このコミュニティの存在を知っていて、私に見るよう言ったのだろうか。
本当にただ、コミュニティの内容を見て欲しいだけなのだろうか?
「ん、入れた」
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