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「おぉ…」
「…感嘆の声が出るほどの人気ぶりですよね」
「そうね…。予想以上」
コミュニティ内にあるトピックには沢山の感想が書き込まれいて…そのどれもが好評価で私は泣きそうになった。
今執筆中である学校裏サイトに対する期待の声もあって、胸が熱くなる。
「先生の作品をみんな、期待して待ってるんです」
「…嬉しいね、こういうのって。……私、今迄…他者の感想なんてロクに気にしてなかったから…凄く、嬉しい」
最後ら辺の言葉はもう涙声で本村くんに笑われるだろうかと思っていた。
けれど、本村くんは予想外にも嬉しそうに口元を緩ませるだけだった。
「本村くん…?」
「先生の嬉しそうな顔、僕は好きですよ」
「…え?」
「そのコミュニティを作った甲斐がありました」
そのコミュニティを…?
「ええっ!?このコミュニティを作ったのって…本村くんだったのっ!?」
「はい…。僕、ホラーは苦手なんですけど、先生の書く文章が好きで…先生の担当につかせてもらったんです。ほら、先生…デビューした当初はミステリーとか恋愛モノとかも書いていたでしょう?」
「…よく、知ってたね」
「先生の担当である前に先生の一ファンですから」
意外だ。
あんなに普段、私のことを見下しているような態度ばかりとっていた本村くんが私の作品のファンだったとは。
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