--13年後--

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しんちゃんがこっちを見た。 しばらく目をきょろきょろさせたあと、僕を見つけて、顔くしゃくしゃにさせる。 『シロ』 名前を呼ばれた。 本当に、久しぶりに。 『わん』 なんとか声が出た。 本当に小さくて、ガラスごしじゃあ聞こえないかと思ったけれど。 でも、たしかにしんちゃんには届いた。 しんちゃんが近づいてくる。 窓を開けて、僕に手をのばして。  
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