ヤンデレな双子

9/21

304人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
「とりあえず、後で話をしましょう」 「…はい」 これからなにが待ち受けているのだろうか、葵姉は気持ちよさそうに、風呂に入っているし。 「俊兄、座ってよ」 居間に呼ばれた僕は、紗英の前で正座をしている。 「なんで一緒に入ってるの?」 「だから…さっき言っただろ」 「そうじゃないわ、なんで俊兄が葵姉と入れるの」 「いや、なんでって………」 「私だって、葵姉と一緒になんでもたくさんしたいわ」 「紗英、どうした?」 「なのに…なんで俊兄なの」 変わらない口調で紗英は言う。 「俊兄が男だからなの?私が男じゃないからなの?」 「落ち着いてくれ、紗英」 「俊兄だからなの、ねえ、なんで?」 紗英は少しずつ僕へと歩みよる。 「教えてよ俊兄、葵姉とたくさんやりたいんだよ」 紗英の目は虚ろで、僕をしっかり見えていないかのようだ。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

304人が本棚に入れています
本棚に追加