興梠家の事情

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「私はそろそろ教室に戻るわ」 「うん、ごめんね。休み時間に」  千香の言葉に、室井は、別に良いわよ、と応え、一人で教室に向かった。 「面白いことになってきたな」  その姿が見えなくなるのを待ってから、私は千香に声をかける。 「そうね。久子だけに、まさに瓢箪から駒だわ」  千香は私に笑顔を向けて応えた。
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