恐怖の教室

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 誰にも見られなかった。たとえ見られたとしても、コントラバスのケースを運んでいる姿だけのはずだ。少年は分自身にそう何度も言い聞かせたが、恐怖が消えることはなかった。  そして、少年の近くに座る生徒が、少女の行方を調べよう、などと話しているのを聞くと、恐怖でその生徒の姿を見ることすらできなくなった。
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