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「あれは、興梠さんじゃない」
女子生徒の姿を視認する事が出来た春子は、そんなつぶやきを漏らし、さらに興梠の相手が誰であるかを確認するため、二人のいる位置により近い窓へ移動した。
興梠の相手がはっきりと見えたとき、春子は初め、自分の目を疑った。しかし、どう見てもその相手は生物教師の増田にしか見えなかった。増田は春子のクラスの担任ではなかったが、生物の授業を担当しており、その姿を見間違えるはずはなかった。
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