春子の目撃証言

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 春子は、ありえない、と思いながらも、好奇心が増していく。二人の様子はただ事ではなく見えた。そこで、窓を少し開いてみる。少しでも話し声が聞こえることを期待したのだ。  するとかすかな声が聞こえてくる。 「お母さんが……」  これは興梠さんの声だ。増田の声は全く聞こえてこない。元々声の小さい印象のある増田だが、それが影響しているのかもしれない。
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