好奇心は猫を殺す

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 あれは二年前、私や睦月、そして当然千香も中学三年生だったある日、私と千香は子供っぽいことであることは承知しながらも、秘密機関と称した遊び、つまり、赤の他人の尾行や人の小さな嘘を暴くといった行動をとっていた。もちろん、それが誉められた行為でないことは承知していた。しかし、千香は私と違い、頭が良かった。そのため、私たちは別の高校に行くであろうと暗黙の内に理解していた。現に彼女が受ける予定の高校は私が逆立ちをしたって入れないようなレベルの高校だった。そのため、そのような行為ができるのは今だけだと云う思いが私たちをその遊びに向かわせたのだろう。
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